【応召義務はあるの?】こまった患者さんに歯科医院はどのように対応すればいいのか?

今回は、ハードクレーマーな患者さんや、無茶苦茶な患者さんがいらっしゃったときの対応を記事にしたいと思います。

その際に考えなければいけないものに歯科医師の応召義務というのが挙げられます。
詳しく説明をしていきます。

歯科医師 応召義務

応召義務とは

患者から診療の求めがあった場合には、正当な事由がない限り、医師や歯科医師は診療を拒否してはいけません。
これは、歯科医師法19条、

「診療に従事する歯科医師は、診察治療の求めがあった場合には、正当な事由がなければ、これを拒んではならない。」

という決まりに基づいたものです。
これを応召義務といいます。

応召義務は、医療の公共性や業務独占という性質から認められた義務であり、歯科医師だけではなく、医師や助産師、薬剤師にも同様の義務が定められています。

応召義務違反

応召義務に違反した場合どうなるの?

応召義務に違反した場合、刑事罰やその他の類が定められている訳ではありません。
但し、民事もしくは行政上の責任を負う可能性があります。
特に、歯科医療では珍しい例かもしれませんが、こと医療全体で見ていくと、
この応召義務を果たさなかった結果、患者が死亡してしまうなどの場合や何らかの損害を与えた場合に、その責任が発生する可能性があります。

応召義務での裁判例の中には、
救急車での搬送時に医療機関が、なんらかの理由で受け入れを拒否し、たらい回しになり、その後亡くなったというものや、
予約が取れなかったからと言って半ばクレームのような訴訟があったりと、その内容はまちまちです。

では、応召義務が問われない(例外となる)ものを見ていきましょう

応召義務違反に当たらないもの

専門外の内容

専門外であるとの理由から、診療を拒否した場合には、さらに2つのパターンにわかれます。

患者が了承した場合→問題ありません

拒否しても尚、求めがあった場合→できる範囲で応急処置を行う義務があります。

歯科医師の不調や不在

歯科医師も人間です。体調不良や、不在であるなど、事実上診療が困難な場合には、
応召義務違反に当たらないと言えます。
ただし、軽度のもの(疲労、眠気等)では正当な事由とならず、応召義務は発生するので注意してください。

また、最近問題となっているのが患者側の事由です。
主な例が問題行動です。

応召義務 患者の問題行動

患者の問題行動

  • 執拗に完治の確約を求める等、社会通念上不合理な要求
  • 診療報酬を支払わずに治療を受けようとする等の行為
  • 暴れるなどの暴力暴言等やセクハラ、嫌がらせを執拗に行う患者

などを指します。
この場合、診療拒否が正当な事由として認められることがあります。
ただし、患者の容体によっても変わってくるので注意が必要です。

患者の病状や緊急性

一刻を争う事態での応召拒否は、応召義務違反にあたる可能性があります。
当然緊急度が高いほど、歯科医師による診療拒否の責任も大きくなります。
前述の裁判例は、救急医療での内容でしたが、
こと緊急性という面では同様かと思います。

但し、歯痛やう歯などで今すぐ治療してほしいと患者が訴えるケースもありますが、
よほどのことでない限りは予約患者を優先したりした場合でも、応召義務違反にはならないようです。

特に、患者の問題行動と合わせて確認しておく必要がありそうですね。

応召義務 診療場所

診療場所

歯科医師法に定められている応召義務では、診療所内で働く歯科医師のとことを「診療に従事する歯科医師」と定義されています。
したがって、路上やその他プライベートでの診療希望に必ず応じなくても応召義務違反に問われることはないでしょう。

ちなみに、応召義務については、一口に、
緊急性、正当な事由、患者の行動などと言っても内容はそれぞれ異なると思います。
その都度変わる内容については、弁護士等に確認することをおすすめします。

まとめ

  • 歯科医師には応召義務がある
  • 但し、正当な事由がある場合にはその限りではない
  • 応召義務は診療に従事している間のみ

となります。
近年ではインターネットや口コミによる患者の評価が非常に重要となってきました。
特に、インターネットでは不特定多数の人間に見られる可能性があるので、
応召義務がないからと言って無碍な態度をとるわけにも行けきません。

まずは相手に寄り添った対応を心がけることです。

口コミやインターネット掲示板と併せて、どこの歯科医院でも集客の要となってきた、
ホームページ。

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