【SaaS選定ガイド】中小企業が最適なソフトウェアを選ぶためのポイント

【SaaS選定ガイド】中小企業が最適なソフトウェアを選ぶためのポイント
担当者
担当者
SaaSを利用して業務サポートを実現したいと考えているんですが、なにを使えばいいのでしょう?
コンサル先生
コンサル先生
中小企業にとってもSaaSは新しいチャンスを生み出す大きな可能性をはらんでいます。でも、これが一番!というのはケースバイケースなんですよね。今日は、そのケースバイケースの考え方を紹介しますね。

現代社会において、企業規模を問わずデジタル化を進めることはもはや必須になっています。リソースが限られている中小企業などが、最新の技術をビジネスに取り入れる際の有効な方法が、SaaSの利用です。

SaaSは、Software as a Serviceという言葉が示す通り「サービスとしてのソフトウェア」であり、高額な初期投資なしで先進のIT環境を手軽に取り入れることができる方法です。

SaaSは中小企業に限らず、世界中の様々な企業で利用されている仕組みであり、現代ビジネスに不可欠と言っても過言ではありません。

従来は、ソフトウェアをPCやサーバーにインストールして利用していました。

この方法にもメリットがある一方で、コスト面や運用面の制約など様々なデメリットもあります。その課題を乗り越える仕組みがSaaSです。

今やITツールのほとんどはオンラインで簡単にアクセス可能になっており、オンライン上でタスクが完結する時代へと変わってきています。

この記事では、SaaSのメリットを整理したうえで、導入を検討する際の選定のポイントを解説します。

目次

  1. なぜ中小企業にとってSaaSが魅力的なのか?
  2. 低コストで導入できる点
  3. 導入のスムーズさとスケーラビリティに優れている点
  4. IT専門知識がなくても利用できる点
  5. 最適なSaaS選定のための5つのポイント
  6. 事業のニーズとのマッチング
  7. 使い勝手とインターフェースの評価
  8. サポートと情報の得やすさの確認
  9. 費用対効果の分析
  10. セキュリティ対応
  11. まとめ~中小企業のビジネスを加速させるSaaSの選び方

なぜ中小企業にとってSaaSが魅力的なのか?

なぜ中小企業にとってSaaSが魅力的なのか?

中小企業が急速に変化するビジネス環境で競争力を保つためには、効率的で柔軟なソリューションが求められます。SaaSは、リソースが限られた企業であっても導入しやすい最適なソリューションの一つだと言えます。そのメリットは主に次の3つです。

  • 低コストで導入可能な点
  • 導入のスムーズさとスケーラビリティに優れている点
  • IT専門知識がなくても利用できる点

低コストで導入できる点

リソースが潤沢な一部の大企業と比べて、中小企業はあらゆる面でリソースが限られています。

特に、予算の確保問題は、多くの中小企業にとって切実な問題です。

ビジネスに抜本的な変革をもたらすDX(デジタルトランスフォーメーション)に取り組む場合だけでなく、一部業務のデジタル化に対応しようとする場合でも、ソフトウェアやツールの導入のための少なくない初期費用がかかってしまいます。

導入時の初期費用が高額であることは、企業がデジタル化を進める際に障壁の一つです。

万が一、期待した成果に結びつかなかったときに、その費用がほとんど無駄になってしまうリスクもある中では、なかなか投資に踏み切れないのは無理もありません。

しかし、SaaSをうまく活用することで、その問題の多くは解決することができます。

SaaSは初期投資が少なく、月額や年額の定額制で利用できるため、コスト面の大きな負担がなく始められるのが大きな利点です。

また、従来のソフトウェアは定期的なアップデートやライセンス更新にコストがかかることがほとんどでしたが、SaaSはそれらのコストも定額料金に含まれていることが一般的です。

つまり、毎月一定額の利用料だけ支払えば、それ以外の支出は気にせずに使用できるのです。

買い切りではなく、利用料を支払う形なので、もし自社ビジネスとの相性が悪い場合は、別のサービスやツールに切り替えることも可能です。

導入のスムーズさとスケーラビリティに優れている点

SaaSは、WEBブラウザさえあればすぐに利用を開始できるのが大きな特長です。

従来のソフトウェア導入のように、PCや自社サーバーにインストールする必要がないため、煩雑なインストール作業や設定変更なしでスムーズに利用を開始できます。この点も、ソフトウェアの導入にかかる人的コストを抑えることができるという点で、非常に大きな魅力の一つです。

また、SaaSの記憶領域は主にクラウドサーバーを利用しているため、拡張することが容易です。中小企業が成長するにつれて、必要となる機能の追加やユーザー数の増加でサーバーの容量不足が起こった場合にも、簡単に対応できるのです。

もちろん、逆に業務整理などでサーバー容量を減らしてコストを抑えたい場合も対応可能です。

これまでのような物理的なサーバーを設置するやり方の場合は、記憶容量の拡張や縮小は非常に手間のかかる作業でした。

場合によっては、機材そのものを入れ替える必要が生じることもありますが、スケーラビリティに優れたSaaSであれば、ビジネス環境の変化に応じて、迅速に変更することができるのです。

IT専門知識がなくても利用できる点

DX時代とも言われるデジタル社会において、日本のみならず世界中で問題となっているのが、デジタル人材の不足です。

特に、ITの専門部署や専門家を持たない多くの中小企業では、その傾向が顕著です。

しかし、SaaSは使いやすいインターフェースや分かりやすいガイドが提供されているため、専門的なIT知識などを持っていなくとも、比較的容易に導入・運用ができるのが魅力です。

多くの場合、社員1人ひとりが効率的に作業を進められるようサポートされているため、中小企業でも最新のITツールを活用して、ビジネスの効率化や競争力の向上を図ることが可能となります。

最適なSaaS選定のための5つのポイント

最適なSaaS選定のための5つのポイント

SaaSの市場は急激に拡大し続けており、多種多様なサービスが存在します。

機能や価格、サポート体制なども様々であるため、業界や企業規模を問わず、ほとんどすべての企業のニーズに応えられるだけの豊富なサービスが市場全体として提供されています。

しかし、逆に考えればその豊富な選択肢は、実際に自社のニーズに合った最適なSaaSを見つけ出すことを困難にしているとも言えます。

そこで本章では、SaaS選定の際に考慮すべき5つのポイントと、それぞれの具体的なアプローチ方法について詳しく解説します。

事業のニーズとのマッチング

ビジネスの現状と将来の展望を踏まえ、必要な機能やサービスを明確にすることが最初の一歩です。

例えば、リモートワークを導入する場合に検討対象となる代表的なツールとしては、ZoomやMicrosoft Teamsなどのコミュニケーションツール、Google DriveやDropboxのようなクラウドストレージが挙げられます。

それぞれのツールには特有の機能やメリット/デメリットがあり、どのようなリモートワークの環境を作りたいかによって最適な選択肢は異なります。

もちろん、こうした知名度のあるサービスだけでなく、より特定の分野に特化したツールが必要な場合もあります。

そのため、SaaSの導入を検討する際は、何よりもまず自社のニーズや業務の特性をしっかりと捉えなければならないのです。

自社に必要な機能が明確になってさえいれば、それに合致するサービスを探すことはそこまで困難ではありません。

自社の状況や戦略を整理したうえで、それに合ったSaaSを選択することで、効果的な導入が期待できるのです。

使い勝手とインターフェースの評価

どれだけ機能面で優れたツールだとしても、使い勝手が良いツールでなければ、その効果は半減してしまいます。

例えば、操作がわかりにくい場合は、システムの導入が現場の作業コストを増大させてしまうのです。

また操作ミスが起こりやすい場合は、ダブルチェックやミスの修正など、追加の作業が必要になってしまう可能性もあります。

ツールの使い勝手を判断するには、実際に手を動かして試したうえで、利便性や導入時のハードルを把握しておくことが重要です。

直感的に利用できるインターフェースであるかどうかも重要な判断基準です。

例えば、CRMツールの代表格であるHubSpotとSalesforceはどちらも高機能かつ使いやすく定評の高いツールですが、インターフェースやカスタマイズ性に違いがあります。

どちらの方がより直感的に操作できるかは、その企業がこれまで使ってきたシステムなどによっても異なります。機能面やコストが同水準である場合は、より親しみやすいインターフェースを選択することで、導入をスムーズにすることができるはずです。

この違いを判断するためには、トライアル期間を活用して、実際に自社の業務フローに合わせて使用感を確認することが推奨されています。

可能であれば、担当者だけでなく、業務内容の異なる複数の従業員からフィードバックを得ることをおすすめします。

サポートと情報の得やすさの確認

SaaSは日々の業務に密接に関わるツールであるため、問題が発生した際のサポートも非常に重要です。

緊急時のカスタマーサポートの体制、FAQやチュートリアルの充実度など、サポート体制のしっかりしたSaaSを選ぶことをおすすめします。

例えば、ShopifyやWordPressといったEコマースやCMSツールは、企業側が提供するサポートに加えて、ユーザーコミュニティが非常に活発であるため、困った時に迅速に必要な情報を得られる可能性が高くなります。

一方で、新興のSaaSの場合は、サポート体制が十分でなく、インターネット上にもサポート情報が出回っていなかったりするケースもあるため、事前確認が必要です。

費用対効果の分析

SaaSを選ぶ際に陥りがちな落とし穴の一つに、「最新のテクノロジーを導入したい」という想いから、ついつい高性能・多機能なサービスを選んでしまうということがあります。

こうしたサービスは当然ながら費用も高額になりがちです。本当に必要な機能であれば、問題ありませんが、不必要に性能が高かったり、使用していない機能が含まれている場合も少なくありません。

そのためサービスの利用料金と機能・サービスのバランスをしっかりと評価することも非常に重要です。

前述のニーズとのマッチングとも重なりますが、必要な機能に合わせてプランを選ぶことで、不要なコストを削減するという視点も欠かせません。

SaaSの場合は、無料プランから利用を開始するという選択肢もあります。

例えば、プロジェクト管理ツールであるTrelloやAsanaは、無料プランが用意されており、これを導入するだけでも、効率化やミスの防止が図れるケースも十分にあります。

無料プランの多くは、機能の種類や対応できるプロジェクト数などに制限がありますが、必要に応じて有料プランに移行することが可能です。

そのため、まずは無料プランを利用したうえで、自社の業務規模や予算を考慮しながら、サービスを選択することも検討に値します。

また、導入前に期待する成果を明確化することも、費用対効果を考える上では重要です。きちんとマッチングができていれば、新しいツールを導入したことで何らかの成果は得られるはずです。

しかし、「何となく効率化した気がする」という程度の評価では、コストパフォーマンスを評価することができません。

より最適な選択をするためには、具体的な数値目標などを明確にしたうえで、どのような成果を得るために、いくら投資するのかを明確にする必要があります。

セキュリティ対応

ビジネスでは、取り扱う情報の安全性確保は最優先です。情報の安全性を軽視するビジネスは、ビジネスとして成立していないと言っても過言ではありません。

セキュリティ対策を怠り、情報漏洩などが発生してしまえば顧客からの信頼を損ない、自社ブランドの価値を大きく毀損してしまいます。

場合によっては、一度の出来事がきっかけでビジネスが継続できなくなるリスクすらあるのです。

このような視点に立ってみれば、SaaS提供企業がどのようなセキュリティ対策を取っているのか、定期的なアップデートやセキュリティチェックが行われているかなどを詳細に確認することは必要不可欠なポイントです。

特にSaaSで顧客データを管理する際には、データ保護に関連する法規制に対応しているかを確認することが求められます。

一般的に、SlackやBoxなど大手企業の提供するSaaSの場合は、セキュリティ対策が十分に施されている場合が多いですが、それでも大手だからと言って過信せずに、定期的にセキュリティポリシーをチェックすることが推奨されます。

まとめ~中小企業のビジネスを加速させるSaaSの選び方

中小企業にとって、SaaSを利用することは、新しいビジネスの展開や効率化の大きなチャンスとなり得ます。しかし、SaaSは多種多様であり、どれのサービスが最適かは簡単に判断できるものではありません。

正しい選択を行うには、自社ビジネスのニーズを深く理解することはもちろん、費用対効果やサポート体制を総合的に評価することが重要です。

また、選択肢が多く迷った場合は、専門家の意見を求めることも1つの方法です。

貴社のビジネスに最適なSaaSを選び、その力を最大限に活用して、ビジネスの新たな一歩を踏み出してください。

筆者プロフィール

MU編集部

MU編集部

株式会社MU / 編集部
「お客様と共に前進するデジタルパートナー」をキーメッセージに掲げ日々、DX推進企業としてデジタルトランスフォーメーションを推進。
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