release:
「あれ、なんかこのサイト見やすいな」
「ついついこの広告クリックしちゃった」
そんな経験、あなたにもあるのではないでしょうか?
実はそれ、「デザイン心理学」の仕掛けかもしれません。
人の心を動かすデザインには、秘密があります。心理学の知識をデザインに応用することで、ユーザーの感情や行動をコントロールできるとしたら、あなたのWEBサイトや広告も、もっと魅力的になると思いませんか?
この記事では、デザイン心理学の基本から、心をつかむデザインの秘訣まで、事例を交えながらわかりやすく解説します。
デザインの力で、あなたのビジネスを加速させましょう!
目次
- デザイン心理学とは?
- 色の心理学:色の持つ力
- 色が感情に与える影響
- 青色:信頼と安心感
- 赤色:情熱とエネルギー
- 黄色:明るさと幸福感
- 緑色:自然と調和
- 紫色:高級感と創造性
- 色を選ぶ際のポイント
- フォントの心理学:文字で印象を操る
- フォントが与える心理的影響
- ゴシック体:力強さと信頼感
- 明朝体:上品さと洗練さ
- 丸ゴシック体:親しみやすさと柔らかさ
- 手書き風フォント:個性的で温かみのある印象
- フォントを選ぶ際のポイント
- レイアウトの心理学:視線の誘導と情報整理
- 視線誘導の原則
- Fの法則とZの法則
- ゲシュタルトの法則
- 情報整理のテクニック
- 視覚的階層の作成
- 余白の活用
- マイクロコントラストを意識する。
- グリッドシステムの利用
- 【事例紹介】心理学を活用したデザイン成功事例
- 事例1:Amazon
- 事例2:Airbnb
- まとめ:心理学をデザインに活かすために
デザイン心理学とは?

デザイン心理学とは、心理学の手法を用いて、デザインが人間の直観的な行動や意思決定に与える影響を分析する学問です。この知見を、それをデザインに反映させることで、ユーザーの行動や感情に効果的に働きかけることが可能になります。
例えば、特定の色が特定の感情を引き起こすことや、あるレイアウトがどのように視線を誘導することなどが、すでに科学的的に解明されています。これらの知識をデザインに取り入れることで、ユーザーにとってより魅力的で、使いやすいデザインを実現することができるのです。
色の心理学:色の持つ力

色は、人の感情や行動に直接的な影響を与える強力な要素です。色が持つ心理的な効果を理解し、適切に活用することで、デザインの意図をより効果的に伝えることができます。
色が感情に与える影響
ある色を見た時、私たちは無意識のうちにその色から何らかのメッセージを受け取ります。つまり、色は強力なコミュニケーションツールの一つなのです。デザインにおいて色を適切に選択することは、メッセージの伝わり方を大きく左右します。
ここでは、色が感情に与える影響と、代表的な事例を紹介します。
青色:信頼と安心感
青色は、冷静さや知的さ、信頼感の象徴です。ユーザーに安心感を与える効果があるため、企業や金融機関のWEBサイトでよく使用されています。。
例えば、Facebookは、ユーザーに安心感と信頼感を与え、ソーシャルネットワークとしての安定性を表現するために青色を採用しています。
赤色:情熱とエネルギー
赤色は、情熱、エネルギー、行動力を刺激する色です。注意を引きたい場合や、活力を与えたい場合に効果的です。
例えば、YouTubeは赤をメインに使用することで、視聴者の情熱や興奮をプラットフォーム全体で刺激し、コンテンツへの注目を高めています。また、オンライン条だけでなく、マクドナルドの赤に代表されるように、様々なブランドが赤を用いることで人目をひきつけて購買意欲を高めています。
黄色:明るさと幸福感
黄色は、明るさ、元気、幸福感を象徴する色です。そのため、楽観的なメッセージや、楽しい雰囲気を出したい場合に適しています。
先ほども取り上げたマクドナルドは、赤と合わせて黄色を使うことで、親しみやすさや幸福感を表現し、家族向けのブランドイメージを強調しています。
緑色:自然と調和
緑色は、自然、癒し、調和を象徴する色です。環境保護や健康に関するWEBサイトでよく使用されていることからもわかる通り、安心感やリラックス効果を与えます。
例えば、スターバックスは緑色をロゴに採用することで、自然との調和やリラックスできる空間を表現しています。
紫色:高級感と創造性
紫色は高貴さ、神秘性、創造性を象徴する色です。この色のイメージから高級ブランドや、芸術関連のWEBサイトでよく使用されます。
化粧品会社ロレアルは、コーポレートカラーは白と黒を貴重としていますが、ロレアル・パリのヘアカラー製品などで紫をイメージカラーとして採用しています。これにより、高級感やエレガントさを表現しているのです。
色を選ぶ際のポイント
ここでは、色を選ぶ際のポイントをまとめます。
- ターゲット層を考慮する:ターゲットとするユーザー層の好みや文化的な背景を考慮して色を選ぶ
- ブランドイメージに合わせる:ブランドのコンセプトやイメージに合った色を選ぶことで、統一感のあるデザインを実現する
- 色の組み合わせを工夫する:複数の色を組み合わせる場合は、色の組み合わせ方によって印象が大きく変わるため、バランスを考慮する
フォントの心理学:文字で印象を操る

フォント(書体)は、単に文字を視覚的に見やすく表示するだけでなく、読者に特定の印象や感情を与える力を持つ表現方法です。フォントの選択は、デザインの意図を伝え、ブランドイメージを構築する上で非常に重要です。
フォントが与える心理的影響
ここでは、日本語用の代表的なフォントが与える心理的な影響について紹介します。
ゴシック体:力強さと信頼感
ゴシック体は、太く力強い印象を与え、視覚的なインパクトを与えるフォントなので、信頼性や安定感を表現したい場合に適しています。そのため、企業のロゴや見出しなどによく使用されます。
見る人に力強い印象を与えることができるため、特に強調したい個所などに効果的に配置することがポイントです。。
明朝体:上品さと洗練さ
明朝体は、細く繊細な印象を与え、上品さや洗練さの表現に最適です。伝統的な雰囲気や格式の高さを演出したい場合に使用されます。
例えば、小説などの書籍やフォーマルな文書に使われることが多く、文章に落ち着きを与え、読者に内容を深く伝える印象があります。
丸ゴシック体:親しみやすさと柔らかさ
丸ゴシック体は、角が丸く柔らかい印象を与えるため、親しみやすさや優しさの表現にぴったりな書体です。そのため、親しみやすいブランドイメージを演出したい場合に適しています。
実際に、子ども向けのWEBサイトや、ファミリー層で利用できるサービスを提供する企業など、「親しみやすさ」を伝えたい企業の広告などに使用されます。
手書き風フォント:個性的で温かみのある印象
手書き風フォントは、WEBサイトに温かみや親しみやすさを与え、個性を際立たせます。
手書き風のロゴやバナー、メッセージなどに活用することで、訪問者の記憶に残りやすく、親近感や愛着心を高める効果が期待できます。
フォントを選ぶ際のポイント
フォントを選ぶ際のポイントは次のとおりです。多くの点が色を選ぶポイントと共通しています。
- ターゲット層を考慮する:ターゲットとするユーザー層の年齢層や性別、好みに合わせてフォントを選ぶ
- ブランドイメージに合わせる:ブランドのコンセプトやイメージに合ったフォントを選ぶことで、一貫性のあるデザインを実現する
- 読みやすさを考慮する:フォントの種類だけでなく、サイズや行間なども調整し、読みやすい文章にする
- フォントの組み合わせを工夫する:複数のフォントを組み合わせる場合は、バランスを考慮し、統一感を意識する
なお、WEBサイトでフォントを利用する場合には、通常とは違った特別な配慮が必要です。印刷物とは異なり、必ずしも選択した通りのフォントで表示されない場合があるためです。
WEBサイトでフォントを利用する場合は、WEBフォントを利用することで、ユーザーの閲覧環境に依存せずに、指定したフォントを表示することができます。また、表示速度が遅くならないように、フォントのデータサイズにも気をつけましょう。
レイアウトの心理学:視線の誘導と情報整理

レイアウトは、デザインにおいて情報を効果的に伝え、ユーザーの行動を促すための重要な要素です。
心理学的な知見に基づいたレイアウト設計は、ユーザーの視線と注意を意図した方向に導くことで、適切に情報を伝えることができます。
視線誘導の原則
WEBサイトや広告において、ユーザーの視線は特定のパターンで動く傾向があり、そのパターンをうまく活用することで、情報の整理や強調が可能です。
Fの法則とZの法則
WEBサイトや広告などの「横書き」デザインにおいて、人の視線は左上から「F」または「Z」のパターンで動く傾向があります。
Fの法則は、文章主体のコンテンツでよく見られ、左上から右へ、次に少し下へ移動して再び左から右へという動きをします。
Zの法則は、視覚的な要素が多いコンテンツでよく見られ、左上から右上、左下、右下へと視線が移動します。
これらの法則を理解し、重要な情報を視線が通る場所に配置することで、ユーザーの注意を引きやすくなります。
ゲシュタルトの法則
人間は、バラバラな要素をまとめて意味のある全体として認識する傾向があります。
「近接」「類似」「閉合」「連続」などのゲシュタルトの法則を活用することで、情報をグループ化し、整理されたレイアウトを実現できます。
例えば、「距離が近いものを同じグループとして認識する」という「近接」をかつようするために関連性の高い情報を近くに配置したり、同じ形状や色でグループ化する「類似」の効果を使ったりするったりすることで、情報のまとまりを視覚的に伝えることができます。
情報整理のテクニック
デザイン心理学に基づいた情報整理のテクニックは、視覚的階層、余白、マイクロコントラスト、グリッドシステムなど多岐にわたります。これらを駆使することで、ユーザーにとって理解しやすく、使いやすい情報設計が可能になります。
視覚的階層の作成
情報の重要度に応じて、サイズ、色、コントラストなどを調整し、視覚的な階層を作ります。
最も重要な情報を大きく、目立つ色で表示し、優先度の低い情報は小さく、控えめな色で表示することで、ユーザーは情報の優先順位を一目で理解できます。
余白の活用
適切な余白は、デザインにおける「呼吸」です。要素間の距離を調整し、関係性を明確にすることで、人の脳は情報を整理しやすくなります。
余白は単なる空白ではなく、視線の休息場所となり、情報過多による疲労を防ぐ効果があります。効果的な余白の活用は、デザイン全体の可読性と快適性を向上させ、ユーザーにストレスを与えず、情報の本質を伝えるために不可欠です。
マイクロコントラストを意識する。
要素間のマイクロコントラスト調整は、デザインの視認性を高める鍵です。背景と文字、画像とテキストなど、微妙なコントラストをつけることで、要素が際立ち、情報が格段に読みやすくなります。
特に小さな文字やアイコンにおいて、マイクロコントラストを意識することで、ユーザー体験を向上させます。
グリッドシステムの利用
グリッドシステムとは、デザインにおけるレイアウト設計の基本となる考え方の一つで、ページや画面を規則的な線(グリッド)で分割し、そのグリッドに沿って要素を配置することで、視覚的な秩序と一貫性を作り出す手法です。
このグリッドシステムを利用することで、要素を整然と配置し、視覚的な安定感と統一感を生み出します。
グリッドシステムは、複雑なレイアウトを整理し、一貫性のあるデザインを実現するのに役立ちます。
【事例紹介】心理学を活用したデザイン成功事例

デザイン心理学は、多くの企業がWEBサイトや広告戦略に取り入れ、成果を上げています。ここでは、特に参考になる事例をいくつか紹介します。
事例1:Amazon
AmazonのWEBサイトは、ユーザーが目的の商品をすぐに見つけられるように、徹底的にユーザビリティが考慮されています。
例えば、検索バーをページの最上部に配置し、検索結果を絞り込むためのフィルター機能を充実させることで、ユーザーの検索行動をスムーズにしています。
また、商品レビューやおすすめ商品を掲載することで、ユーザーの購買意欲を高めています。
これらのデザインは、「ユーザーは最小限の労力で目的を達成したい」という心理に基づいています。
Amazonのサイトは、「人は関連性の高い情報を近くに配置されるとグループとして認識する」など、ゲシュタルトの法則もしっかりと意識して作られています。
事例2:Airbnb
AirbnbのWEBサイトは、ユーザーが安心して宿泊先を予約できるように、信頼感を重視したデザインになっています。
例えば、高品質な写真や詳細な宿泊先の情報を掲載することで、ユーザーに安心感を与えています。また、ユーザーレビューやホストのプロフィールを掲載することで、透明性を高めています。こうした工夫をさらに強化しているのがデザインの力です。
これらのデザインは、「人は信頼できる情報に基づいて意思決定をしたい」という心理に基づいています。
例えば、Airbnbのサイトでは、宿泊施設の写真が大きく表示されます。宿を選ぶ際に一番目に着く写真はユーザーに安心感を与えるとともに、宿泊を疑似体験しているような感覚を与えることができます。このレイアウトのデザインが、予約を後押ししているのです。
まとめ:心理学をデザインに活かすために
デザイン心理学は、WEBサイトや広告のデザインにおいて、ユーザーの心理に訴えかけ、より高い成果を上げるための強力な武器となります。
今回ご紹介した内容を参考に、ぜひデザイン心理学をあなたのWEBサイトに取り入れてみてください。
デザイン心理学を学び、実践することで、あなたのデザインはさらに魅力的になり、ユーザーを惹きつけることができるでしょう。
株式会社MUでは、デザイン心理学を巧みに取り入れたWEBサイト制作を行っています。ユーザーの心理を捉え、行動を促すデザインで、お客様のビジネスを成功に導きます。
WEBサイト制作に関するご相談は、お気軽にお問い合わせください。