【動画マーケティング②】企業が動画マーケティングのポイントと外注の注意点

【動画マーケティング②】企業が動画マーケティングのポイントと外注の注意点

目次

  1. 動画マーケティングのポイント
  2. 目的の明確化
  3. KPIの設定と分析
  4. 運用する媒体の決定
  5. 制作方法の選択
  6. 動画マーケティング外注時の注意点
  7. 依頼する範囲を決定する
  8. コンサルティング
  9. 運用代行
  10. 動画制作
  11. 外注先選定のポイント
  12. 得意な分野
  13. できることの確認
  14. 必要な費用の相場
  15. まとめ

SNSや広告を利用した動画マーケティングは、今や企業戦略の一環として欠かせないプロモーションになっています。

基本的には無料で利用できるSNSを利用し、動画の制作も自社ですべて行うことができれば、動画広告は潤沢な予算をかけることができない企業でも導入することができる、優れたマーケティング手法です。

しかし、だからといってすべて素人が手作業で行ってもよいというものではありません。

企業が提供するコンテンツである以上、素人感丸出しのコンテンツでは、場合によって逆ブランディングとなってしまうことすら考えられます。

そこで本記事では、動画マーケティングをする上で考えなければならないポイントについて解説した上で、外部企業に外注することを念頭に、その際の注意点について解説してまいります。

動画マーケティングのポイント

動画マーケティングのポイント

動画マーケティングを行う際は、押さえておくべきいくつかのポイントがあります。

まずは、どのようなポイントに注意すればよいのか解説します。

目的の明確化

目的の明確化

動画マーケティングの目的は企業によって様々ですが、大きくは次の3つに分けることができます。

  1. 自社商品やサービスの販売
  2. 認知拡大とブランディング
  3. カスタマーサポート

動画マーケティングの目的をどこに設定するかで、適切なプラットフォームの種類も変わってきますし、当然ながらその運用方法も変化します。

また、自社商品やサービスのターゲットをどのような層に設定するかによっても、運用方法は変わるものです。

まずは、動画マーケティングの目的を明確にする。このステップを抜きにしては、すべての戦略が決定できません。

KPIの設定と分析

KPIの設定と分析

動画の目的が決まったら、適切なKPI(成果指標)を設定することが求められます。

これをすべてデータとして視覚化し、誰もが簡単に分析できる状態にすることが重要なのです。

動画マーケティングで指標とされるKPIとしては、次のようなものが代表的です。

  • 再生回数:動画の再生回数
  • インプレッション数:動画が視聴者の画面(スマートフォンなど)に表示された数
  • ユニークユーザー数:動画の視聴者の実数(ユニーク数)
  • 総再生時間:動画が再生された合計時間
  • 平均再生時間:ユーザー1人あたりの動画再生時間の平均
  • 視聴維持率:動画がどの段階まで視聴されたのかの指標
  • クリック率:動画内に表示された広告がクリックされた割合
  • CV(コンバージョン)率:動画視聴により目的の行動(購買など)が行われた割合(成約率)

こうした指標の中から、目的にあわせて重要と考えられる指標を組み合わせて分析していくことで、次の動画制作のヒントになったり、新たな商品やサービス開発の貴重なデータが得られるのです。

運用する媒体の決定

運用する媒体の決定

動画マーケティングの目的、自社商品やサービスのターゲット層を踏まえた上で、もっとも適切な媒体(メディア、プラットフォーム)を選びます。

プラットフォームごとにユーザー特性が違いますので、この選択を間違えてしまうと、「リソースばかり取られて何ひとつ成果を得られない」といった可能性すら考えられます。

広告として運用する場合は、そのメディアに必要な予算を割けるかということも、継続的な運用を考える上で重要なポイントです。

自社がターゲットとするユーザーの属性をしっかりと分析した上で、適切な媒体を選び出すよう心がけてください。

制作方法の選択

制作方法の選択

目的にあった媒体が決まったら、動画の制作方法を決定します。

制作方法とは、大きく分ければ「自社で作る」「外注する」かということです。

すべてを自社で行えば、当然かかる費用は抑えられますが、それだけ人的リソースが取られてしまいますし、クオリティの担保も難しくなってしまいます。

反対に、外注を選択すれば、社内で作るよりははるかにクオリティの高いコンテンツになるでしょうが、求めるコンテンツに応じてそれ相応の費用が発生します。

どちらを選択するかは企業ごとの事情によりますが、動画制作やSNS運用など、動画マーケティングに関する特別な知識やスキルを持った人材が社内で確保できない場合は、必要に応じて外注を選択するほうがより高い効果が期待できます

動画マーケティング外注時の注意点

動画マーケティング外注時の注意点

では、動画マーケテイングを外注する際の注意点を、整理して解説します。

動画マーケティングにはたくさんの知識とスキルが必要となり、それは一朝一夕で身につくものではありません。

そうした知識とスキルに対してそれ相応の外注費を支払うことは、自社の限られたリソースを最大限生産的な業務に振り分けるという意味でも、非常に重要なポイントです。

しかし、当然ながら用意できる外注費には限りがあるため、外注にかかる金銭的コストと人的リソース、期待される成果といったいくつかの要素のバランスを考えた上で、外注先の選定を行ってください。

依頼する範囲を決定する

依頼する範囲を決定する

外注企業を利用するといっても、すべての運用を任せてしまうのか、それとも一部だけを発注するのかによって、費用は大きく変わってきます。

まずは自社でできる範囲をしっかりと把握した上で、外注に任せる範囲を決定してください。

その決定のヒントとなる、外注に任せられる動画マーケティングの要素には、次のようなものがあります。

コンサルティング

動画マーケティングには、動画独特のメソッドが存在します。

目的別にプラットフォームを選ぶといっても、各プラットフォームの詳しいユーザー特性がわからず、自社では判断がつかないということもあるはずです。

そんな時は、プラットフォームの選択から相談に乗ってくれる、コンサルティングを含めた業務を展開している企業を選ぶのがおすすめです。

動画マーケティングを専門で行う企業の中には、数多くの実績を通じて蓄積された知見があふれていますので、目的に応じた適切なプラットフォームの選択だけでなく、運用方法のアドバイスまで総合的な相談に乗ってくれます。

運用代行

SNSなどで定期的な投稿を行うことは、多大な手間がかかるため、社内の人的リソースを圧迫することがあります。

そのため、投稿や「いいね回り」、コメントに対する返信などSNS運用にまつわる一切の業務を「運用代行」業者に任せてしまう手法も、最近では多く行われています。

単なる投稿代行だけでなく、コンテンツ作成やマーケティングの計画立案まで行ってくれる業者もありますので、目的に沿った業者選びが求められます。

動画制作

運用自体は自社で行い、動画の制作のみを外注する手法です。

最近の動画制作は、スマートフォンと無料ソフトだけでできるとはいっても、やはりそのシステムで作成できる動画のクオリティには限界があります。

企業やブランドの認知拡大や、商品・サービスの販売促進を目的とした動画であれば、それ相応のクオリティが求められます。

クオリティを高めるには、撮影・編集の技術はもとより、カメラや音響機材などを揃えるだけでも莫大な費用がかかってしまいます。

そのため、ハイクオリティな動画が必要な時だけ、動画制作専門の企業に外注し、メイン動画としてブランディングに利用するのも1つの方法です。

外注先選定のポイント

外注先選定のポイント

続いては、外注先を選定する際のポイントについて解説します。

得意な分野

動画マーケティング会社と一口に言っても、関連する業務は多岐にわたり、それぞれ専門的な知識やスキルが求められます。

それらを網羅的に請け負える企業もありますが、多くの場合は企業によって得意な分野が分かれています。

  • YouTubeコンサルに特化した企業
  • ハイクオリティな動画制作に長けた編集プロダクション
  • マメなSNS投稿が売りのフリーランス

また、同じ動画制作であっても、「ブランディングの向上」と「商品販売」という目的に合わせて、方向性も作り方も大きく変わってきます。

当然、どの分野を得意としているかを判断し、しっかりと求める動画にマッチしたものが提供できる企業かどうかを見極める必要があります。

依頼候補の企業の実績をよく精査した上で、自社が求めるマーケティングを行っててくれるかどうかを判断します。

また、これまでどのような実績があり、どのようなことを得意としているのかは、複数の企業とコンタクトをとり、比較してみなければわからないこともあります。

もし参考となる実績が見当たらない場合は、まずはコンタクトを取り「◯◯向けの動画マーケティングを考えているが、そのようなポートフォリオはあるか」と問い合わせてみることをおすすめします。

できることの確認

動画マーケティングを生業(なりわい)としている企業といっても、その業務範囲はすべて同じではありません。

依頼する際には、その企業がどこまでの作業を担当してくれるかを把握しておく必要があります。

企画や運営、動画制作から配信作業、データ分析まですべてを丸投げ状態で依頼するのであれば、包括的な運用を行える企業を選ばなければなりません。

それに対して、動画制作のみに特化している制作会社や、SNSなどの運用代行に特化しているマーケティング会社まで様々な企業が存在しており、企業ごとに依頼可能な範囲は様々です。

さらに、アフターフォローにはどの程度対応してくれるかなどの要素も、外注先企業の選択には重要となってきます。

また、自社に動画マーケティングにおける知見がほとんどない場合などは、こちらの依頼をそのまま「イエス」と受け入れるだけでなく、プロの視点で的確な提案を行ってくれる企業を選ぶべきです。

必要な費用の相場

動画制作に関する料金は、その依頼する範囲や媒体の種類などによって、大きく異なります。

そこでここでは、次のいくつかのケースを例として、おおよその費用の相場を紹介します。

もちろん、具体的な依頼内容や、依頼先企業の規模・実績などによって費用は大きく変化しますので、あくまでも1つの目安としてご参考にしてください。

  • YouTubeコンサル:30~50万円(動画制作費別)
  • SNS広告代行:広告費+手数料20%程度(SNS広告は自社で広告費を設定して入札するシステム)
  • 動画制作(実写):10~100万円(タレントやインフルエンサーを起用する場合は別途)
  • 動画制作(アニメーション):50~200万円
  • インタビュー動画撮影:8~20万円(採用コンテンツなど)
  • PR動画作成:30~80万円

まとめ

企業のプロモーション活動の一環として、今や欠かせない存在となった動画マーケティングについて、そのポイントと外注する際の注意点について解説してまいりました。

動画マーケティングには独自のノウハウがあり、自社だけで行うにはいささか難しい点があるのも事実です。

かといって、すべてを外注業者に一任してしまうのも、それはそれでデメリットがないとも言い切れません。

「どこからどこまでを依頼するのか」をしっかりと決めた上で、自社に足りないリソースをうまく外部業者に割り振ることができれば、費用を最低限に抑えて望む成果を手に入れられるはずです。

動画マーケティングを請け負う企業は、企業ごとにクオリティや費用面の差がある場合が多く見受けられますので、複数企業とまずはやり取りをして、自社が求める目的にそった適切な業者選びを心がけてください。

筆者プロフィール

MU編集部

MU編集部

株式会社MU / 編集部
「お客様と共に前進するデジタルパートナー」をキーメッセージに掲げ日々、DX推進企業としてデジタルトランスフォーメーションを推進。
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