デザインとコンサルの境界線 |WEB戦略の新たな舞台

デザインとコンサルの境界線 |WEB戦略の新たな舞台
担当者
担当者
WEBデザインを外注しようと思うのですが、WEBデザインの会社やWEBコンサルの会社などがたくさんあって、どこを選べばよいのでしょう?
コンサル先生
コンサル先生
WEBデザインの制作会社とWEBコンサル会社には、その目的を含め明確な違いがあるんです!この違いを理解しておかないと後悔することになりかねませんので、気をつけてくださいね。

デジタル社会では欠かせないWEB戦略が注目を集め、より良いWEB制作に取り組む企業が増えています。その一方で、中にはWEBコンサルタントとWEBデザイナーの違いがわからないまま、WEBサイト制作を漠然と外注してしまっている企業も多いようです。

しかし、この両者には明確な違いがあります。特に、WEB戦略へのアプローチの仕方には明確な境界線があるのです。この違いを理解しないままでは、いくら優秀な企業に外注したとしても満足のいく結果を得られない場合があります。そこでこの記事では、まずは「WEBデザイナー」と「WEBコンサルタント」の違いを解説して、この疑問を解消します。

他方で、この2つの間は反発し合う関係ではなく、むしろ両者を適切に使い、融合させることでその力を最大限に発揮することができることを解説していきます。記事の後半では、この新しいハイブリッドなスキルセットの形成についても紹介します。

デジタル社会を支える、これからのWEB制作に必要な明確な役割分担と、それらの融合が最終的にどのように貴社の成功へと繋がるのかを考えるヒントにしてください。

目次

  1. WEBデザイン会社とWEBコンサルタントの違い
  2. WEBデザイン会社のアプローチ
  3. WEBコンサルタントのアプローチ
  4. 両者の関係性
  5. コンサルティングとクリエイティブの融合ポイント
  6. ビジュアルコミュニケーションとストーリーテリング
  7. コンサルタントのデザイン思考スキル
  8. まとめ

WEBデザイン会社とWEBコンサルタントの違い

WEB業界は日々進化しています。高度に専門的な業界であり、一般の企業が自力で最新のWEB戦略を取り入れていることは容易ではありません。WEBサイト制作などを発注したいと考えた場合にその候補となるのが、「WEBデザイン会社」と「WEBコンサルタント」です。

これら2つの職種は、「ユーザーにとって最適なWEB体験を提供する」という点こそ共通ですが、そのアプローチは大きく異なっています。

この章では、まずデザイン会社とコンサルタントの違いを整理します。そのうえで、それらをいかに連携させることができれば、クライアントにとって最適なWEB戦略を構築できるかを明らかにします。

WEBデザイン会社のアプローチ

WEBデザイン会社のアプローチでは、アイデアと創造性を軸に、特に「視覚」にフォーカスしてユーザーの体験を考えます。WEBデザイン会社が採るアプローチは主に以下のような手順です。

  • ブランドビジョンの理解:WEBデザイン会社のデザイナーはクライアントのブランドのコアバリューとビジョンを深く理解することから始まります。ビジョンの理解がデザインの基礎となります。最終的にデザインするウェブページの視覚的な要素が、ブランドのメッセージと一致することを目指します。
  • 市場トレンドの調査:ユーザーに新鮮で魅力的な体験を提供するために、現在の市場トレンドと競合他社の戦略を分析し、最新のデザイン技術や視覚的なトレンドを反映させます。
  • ユーザー体験の設計:視覚的な体験はWEBサイトにおけるユーザーとの対話の基盤となるため、デザイナーは使いやすさ、直感性、エンゲージメントを軸に、ユーザーにとって使い勝手がよく、楽しめるように設計していきます。
  • 視覚的な調和と一貫性:デザインの骨格ができたら、その中で色、形、テクスチャ、イメージなどの視覚的要素を調和させ、ブランドのアイデンティティとメッセージの一貫性を保つように調整していきます。
  • テストと反復:一旦デザインが完成したら、テストを行い、ユーザーのフィードバックを参考に、必要に応じて改善と調整を行います。このプロセスにより、最終的な成果物がユーザーの期待を超える品質に達することを確認し、最終的なWEBサイトのデザインを決定し、リリースします。

WEBデザイン会社は、このようなクリエイティブなプロセスを通じて、高品質な「成果物」を納品することが役割です。

高品質な成果物とは、ユーザーにとって価値のある視覚的な体験を提供するものです。ビジョンを視覚的に落とし込んだ想像的なWEBページは、ユーザーに対して企業のブランドイメージを的確に伝える重要な窓口になってくれます。

訪問したユーザーが魅力的に感じるWEBサイトを構築するこのアプローチは、エンドユーザーのロイヤリティとエンゲージメントの向上にも繋がります。

最終的に、視覚的に魅力的で効果的なデザインが、クライアントのビジネス目標の達成に寄与し、ブランドの成長と成功をサポートしてくれるのです。

WEBコンサルタントのアプローチ

WEBコンサルタントの主な仕事は、データを基礎としたWEBサイトなどを用いたデータ駆動型戦略の立案です。

企業のブランディングやマーケティング戦略の形成において、以下の要素が重要な役割を果たします。

  • データ分析:コンサルタントはユーザー行動、トラフィックパターン、SEOパフォーマンスなどのデータを分析した結果にもとづき、クライアントの現在のオンラインプレゼンスを評価し、強みと弱点を特定する。
  • 戦略的な洞察:分析に基づき、具体的な数値目標を設定し、その達成のための戦略を立案する。これには、ターゲットオーディエンスの特定、競合分析、マーケティングミックスの調整などが含まれる。
  • 効果的な施策の計画と実行:データに基づいて具体的な施策を計画し、実行する。これには、WEBサイトの改善提案、広告戦略の最適化、コンテンツマーケティングの計画などが含まれる。
  • 結果の測定と評価:施策の実行後、その効果を測定し、分析する。このプロセスには、成果の追跡、ROIの計算、KPIのモニタリングなどが含まれる。また、得られた情報を、今後の戦略の調整や改善に活用する。

WEBコンサルタントは、このようにデータ駆動型アプローチを採用することで、クライアントに対して具体的かつ測定可能で効果的な戦略と実施計画を提供します。そもそも適切なデータを収集すること、それらを正確に分析すること、その結果に沿った効果的な施策を立案することはいずれも高度な専門知識が必要な分野です。WEBコンサルタントの強みは、まさにこの専門性にあります。

WEBコンサルタントが提供する情報は、ブランドの認知度向上、リード生成、セールス促進など、クライアントのビジネス目標の達成に直接的に寄与するものです。

このデータ駆動のアプローチは、クライアントが追求するビジネスの成長と成功を具体化し、確実な方法で達成する手段を提供するのです。

つまり、視覚的な魅力や操作性などの「WEBサイトを利用するユーザーの体験の向上すること」の専門家がWEBデザイナーであり、ユーザー行動、トラフィックパターン、SEOパフォーマンスなど「WEBを通じて情報を収集・分析し、WEBサイトの効果を最大化すること」の専門家がWEBコンサルタントだと言えます。

両者の関係性

WEBデザイン会社の創造性に重きを置くアプローチと、WEBコンサルタントのデータ駆動型のアプローチとは、互いに補完しあう関係にあります。

デザイン会社の「視覚」をベースとしたアプローチは、クライアントのブランドのイメージを的確にビジュアルに落とし込み、ユーザーにとって魅力的で直感的な体験を提供することを目指します。

創造的なデザインは、データを超えてユーザーの感情や直感に訴え、ユーザーがWEBサイトやサービスに愛着を持ってくれるきっかけを作ります。

一方、データを駆使するコンサルタントは、ユーザー行動やマーケット動向を読み解き、その結果をもとに具体的な改善策や戦略を提案するのです。

これらの提案は具体的な数値や統計に基づいているため、目標設定や結果の測定が可能であり、それらがWEB戦略の具体的な進行方向を示す役割を果たします。

二つのアプローチは、WEB戦略において互いに補完しあい、バランスを取ることで最大の効果を発揮します。二つのアプローチの相乗効果を最大化するためには、まずはWEBコンサルタントがデータにもとづくアプローチでWEBサイトを総合的に分析し、デザインの方向性を示す。それを受けてWEBデザイナーが創造的なアプローチで具現化していくという形が望まれます。これにより、データと創造性を融合させ、ユーザーに最も響く形で企業を表現するのです。

このような相互作用は、より効果的なWEB戦略を生み出し、結果的にクライアントの成功に寄与することを目指しています。

コンサルティングとクリエイティブの融合ポイント

コンサルティングとクリエイティブの融合ポイント

コンサルティングの分野は、伝統的に企業の戦略と解決策の立案を目指して、理論的かつ分析的な側面に重きを置いていました。

しかし、現代のビジネス環境では、単に数字などのデータを収集・分析するだけでは、十分な成果を挙げることが難しくなっています。「モノよりコト」と言われるように、人々の心をつかむストーリーテリングが求められる時代においては、分析したデータをどのように活かしていくかが最も重要なのです。

「コンサルティングのクリエイティブ化」は、データと分析をもとに立案した施策を、ユーザーを引き付ける視覚的な表現に変換するプロセスです。そこにはWEBデザイナーのようなクリエイティブなアプローチが求められます。

同時に、データ駆動型のアプローチはWEBデザインの成果を正確に分析し、改善点を見つけ出すことにも役立ちます。つまりデザイナー側もコンサルタントのフィードバックを受けて、よりユーザーの心を掴むビジュアルを追い求めていく共同関係が理想です。

これらの二つのアプローチを融合させたWEB制作は、クライアントのビジョンや価値の視覚化とWEBサイトの最大効率化を実現してくれます。

コンサルティングのクリエイティブ化やデータ駆動型のデザインは、ビジネスの新しい時代の波に乗り、より精緻なデータ分析の中に人間中心のアプローチを組み入れる流れになってきています。

この章では、その具体的な手法と実践、そしてこのアプローチがビジネスに与える可能性について解説します。

ビジュアルコミュニケーションとストーリーテリング

コンサルティングの領域では、緻密なデータ分析や論理的な問題解決が基本的なスキルとされています。

しかし、今日ではそれだけではなく、ビジュアルコミュニケーションやストーリーテリングの力も必要です。これは今までWEBデザイナーの領域に分類されてきたスキルセットです。

ビジュアルコミュニケーションとは、情報を視覚的な形で伝える技術、なかでも複雑な情報を一目で理解できるように可視化することを指します。

ストーリーテリングとは、複雑なデータや情報を魅力的で感情に訴える形で伝えることを目的としています。

これらのデザイナーの手法を組み込むことで、WEBコンサルタントはクライアントに対して、自身の提案をより鮮やかで、より感情的に伝えることが可能となるのです。

コンサルタントのデザイン思考スキル

今日のWEBコンサルタントは、問題解決の手法としてのある程度デザイン思考のスキルが必要とされています。

デザイン思考とは、UX(ユーザーエクスペリエンス:ユーザー体験)を最優先に考え、ユーザーの視点から問題を理解し、解決策を見つけ出すためのアプローチ方法です。コンサルタントもこの思考を取り入れているとはいえ、この分野はWEBデザイナーが専門としてきた領域です。そのため、コンサルタントとデザイナーが協働することは、このデザイン思考をWEBに反映させる際にも大きな力になります

この思考により、クライアントは自社が抱える問題に対する新たな視点や解決策の提供を受け、ビジネスに更なる価値を創造していくことができるのです。

まとめ

WEBの世界は、データ駆動型の戦略とクリエイティブに基づく視覚的体験が重要な時代へと移行しています。

WEBデザイン会社はクライアントのブランドビジョンを反映し、視覚的な満足と直感的な操作を追求します。一方、WEBコンサルタントはデータを分析し、企業のブランディングと戦略を中心に考え、具体的な数値目標としての戦略を構築します。

そこには明確なアプローチの違いがあり、本来は担当する業務にも明確な境界線があるのです。

しかし、これらのアプローチは相反するように見えるかもしれませんが、実際には互いに補完し合い、融合することで最大の効果を発揮する関係にあります。

この融合により、WEB戦略の境界線を乗り越えることで、新しい視点と技術が生まれ、それが全体としてのサービスの向上に繋がるのです。

ユーザーの多様化するニーズに対応するためには、これらの戦略と視覚的な体験の統合が不可欠で、より複雑化するWEB戦略を考える上では、一方だけの専門的なアプローチでは足りないのが現実です。

株式会社MUは、このデータ駆動型デザインとクリエイティブなコンサルティングの融合を体現しています。

各ジャンルのプロフェッショナルの力を集結させることで、お客様の多岐にわたる要望に応え、WEBデザインからコンサルまでを一貫してビジネスを次のステージへと導くお手伝いをさせていただきます。

WEBサイトの制作だけでなく、WEB戦略でお悩みの企業様は、どうぞお気軽にお問い合わせください。

筆者プロフィール

MU編集部

MU編集部

株式会社MU / 編集部
「お客様と共に前進するデジタルパートナー」をキーメッセージに掲げ日々、DX推進企業としてデジタルトランスフォーメーションを推進。
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