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システム開発の現場でエンジニアという職業は、日々の勉強が欠かせません。
知識と経験、そして最新テクノロジーに対応できるスキルを持ったエンジニアだけが、システム開発の最前線で活躍し続けられるのです。
この記事では、すぐれた現場のエンジニアに求められる、マインドセットとスキルセットについて解説します。
目次
現場エンジニアに必要なマインドセット
すぐれた現場エンジニアであり続けるためには、いくつもの心構えが必要です。
- 客観性を持ち続けるマインド
- 他者に貢献するマインド
- 品質を追求するマインド
- 未知のジャンルへ挑戦するマインド
それぞれ、詳しくご紹介します。
客観性を持ち続けるマインド
いいものを作りたい。そのマインド自体は現場エンジニアにとって大切にすべきものですが、それが自身の主観に基づいたものであってはなりません。
システム開発に携わる現場エンジニアにとっては、主観にとらわれない客観的に物事の本質や原理原則を見抜く力が求められます。
特定の技術にこだわったり、自分の得意な分野にだけ固執し続けたりするだけでは、すぐれた現場エンジニアとは言えないのです。
常に常識を疑い、物事の本質や原理原則を捉えようとするある意味達観した客観的な価値を追求するマインド。それが、エンジニアにとって必要な最初のマインドです。
他者に貢献するマインド
システム開発というものは、1人のエンジニアだけで完結するものではありません。
どれだけすぐれた力を持つエンジニアがいたとしても、クライアントにそれを的確に届けるためには、プロジェクトチームが機能している必要があるのです。
どれだけ素晴らしい技術を持っていたとしても、常に謙虚な気持ちで自身の力を向上させると共に、チームメンバーを含めた他者に敬意を持って仕事に取り組むこと。そして、信頼して人に任せることができなければ、一人前のエンジニアとは言えません。
チームとしての価値の追求、ひいてはクライアントの幸せや社会の発展など、世のため人のために貢献するマインドを持つことも、すぐれた現場エンジニアには求められます。
品質を追求するマインド
頭の中でシステムを考えるだけでなく、実際に自分自身で手を動かし、実践を繰り返しながら体験的に理解を深める。それが真の現場エンジニアです。
どんなに複雑で難解な課題でも、本質を見極めてシンプルに設計することで、必ず道は開けます。
なによりも、クライアントの目線に立って「もっとも成果を生み出すにはどのような設計が良いのか」といったゴールをめざすことが、現場クライアントに求められるマインドです。
常に現状に妥協せず、常に最高品質の「成果物」を生み出そうと意識する。そのことこそがシステム領域に携わるエンジニアのあるべき姿です。
未知のジャンルへ挑戦するマインド
システム開発は1人のエンジニアだけでは完結しないように、現時点で自分が持っている技術だけでは解決できない課題にぶつかることもあるはずです。
自分の持つ、あるいは得意な領域にだけ特化せず、他の領域にも関心を持ちそれを広げることに興味を持つ。また、常に新しいものを生み出すための勉強にも余念がない。そうしたより高みを目指して未知のジャンルへ挑戦するマインドがあってこそ、エンジニアとしての成長があるのです。
現場エンジニアに必要なスキルセット
マインドセットは必ずしも現場エンジニアに限らず、すべてのビジネスパーソンが持っておくべきマインドとも言えます。
それに対して、スキルセットはもっと具体的に職種ごとに必要なスキルというものがあります。
ここでは、システム開発に携わる現場エンジニアに必要なスキルセットについて、7項目に分けて解説します。
- 基礎的なIT知識
- プログラミングスキル
- 開発環境操作
- 英文読解力
- 論理的思考力
- コミュニケーションスキル
- ドキュメント作成スキル
基礎的なIT知識
システム開発に携わる以上、エンジニアでなくとも必ず知っておかなければならないのが、基礎的なITに関する知識です。
基礎的なIT知識とは、次の5つの分野に関する知識を表します。
- ソフトウェア:OSや開発ツール、オープンソースなど
- ハードウェア:メモリ、プロセッサ、入出力デバイスなどCPの構成要素
- データベース:データベース方式、設計方式、トランザクション処理など
- ネットワーク:ネットワーク方式、通信プロトコル、ネットワーク管理など
- セキュリティ:セキュリティの種類や管理・対策方法、情報セキュリティの技術評価方式など
この5分野の知識は、現場エンジニアである前にIT業界に関わる以上、必ず必要となる知識です。
この先のスキルセットを取得するためにも、最低限この5つのIT知識だけはベースとして持っておく必要があります。
プログラミングスキル
システム開発を行うエンジニアであれば、プログラミングのスキルは必須です。
プログラミングスキルとは、ひとことで言えば「CPを的確に動かすための指示を出す」能力です。
複数のプログラミング言語を理解して扱ったり、コードを書いたりというということができなければ、そもそも現場でエンジニアとして活躍することはできません。
それぞれの分野ごとに理解しておくべきプログラミング言語は、主に次のようなものがあります。
- WEBシステム:Java、JavaScript、PHP、Ruby、Pythonなど
- 業務システム:Java、C/C++、C#、Pythonなど
- モバイルアプリ:Java、JavaScript、C#、Swift、Kotlin
- 汎用系業務システム:Java、C++、COBOLなど
開発環境操作
エンジニアがコードを書くためには、プラットフォームとなる開発環境が必要となります。
開発環境とは、ソフトウェアやシステムを開発するために必要なデバイスやソフトウェアの総称で、それらを組み合わせて構成された作業環境そのものも指しています。
- Visual Studio
- RStudio
- Claris FileMaker
- Unity
- Node.js
など、こうした開発環境の操作ができることも、現場エンジニアには必須のスキルです。
英文読解力
IT先進国でありGAFAMのお膝元である米国を始め、ITに関する最新情報のほとんどは海外から発信されています。
そのほとんどは英語表記であり、専門用語などに対して翻訳ソフトはほとんど役に立ちません。
そもそもプログラミング用のコードはすべて英語と記号の組み合わせなため、英語に抵抗を持っていてはエンジニアは務まらないのです。
最低でも中学校英語レベルの英文読解力も、エンジニアにとっては必要なスキルだといえます。
論理的思考力
プログラミングの課題に立ち向かうとき、あるいはシステム開発で何か問題が派生したとき、それを解決していくために必要なスキルは、ズバリ論理的思考力です。
プログラミングはすべて論理的計算の上に成り立つもので、そこにファジーな要素は介在しません。
問題を1つひとつ地道につぶし、それを積み上げて解決へと導く論理的思考力は、現場エンジニアには必須のスキルです。
コミュニケーションスキル
プログラミングはPCディスプレイと向き合った、ひたすら孤独な作業だと思われがちです。
しかし、開発現場で働く限り、チームメンバーとのコミュニケーションは欠かせません。
仕様の提案や変更の指示を出したり受けたり、あるいは進捗の確認と報告、トラブル時の迅速な報告など、コミュニケーションが不足することにより業務に支障をきたす場面は多々あります。
さらに、時としてクライアントとの商談やチームミーティングなど、PCの前を離れてコミュニケーションを取ることも多く、コミュニケーションスキルなくして円滑な業務進行はありえないのです。
ドキュメント作成スキル
現場でエンジニアとして活躍する上では、プログラムが組めるというだけでは業務は完結しません。
システムの基本設計書やテストの仕様書、あるいは報告書など文書を用いてチームメンバーやプロジェクトリーダー、場合によっては顧客とのやり取りをする場合もあるでしょう。
そうしたときのため、ドキュメントを作成する最低限のスキルも求められます。
まとめ
システム領域で開発業務に携わる、すぐれた現場エンジニアに求められるマインドセット・スキルセットについてご紹介しました。
開発現場では、こうしたすべてのマインドとスキルを持っているエンジニアが求められており、そのようなエンジニアの活躍フィールドは無限です。
とはいえ、これらすべてを兼ね備えることは、現場エンジニアとして活躍するための最低限の条件であるのも間違いありません。
また、仕事を依頼しようと思っているベンダーに、こうしたエンジニアがいるかどうかも重要な懸案要素です。
現場エンジニアをめざす方も、信頼に足るベンダー探しをしたい方も、どうぞ参考としてください。