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中小企業にとって、DX(デジタルトランスフォーメーション)は競争力を維持するために欠かせない課題の1つです。
しかし、DXに取り組むには高度な知識や専門技術が必要であり、自社だけで取り組むのは難しい場合があります。
そうした場合には、DXコンサルティング会社と協働することが有効な選択肢となります。
そこで本記事では、中小企業がDXコンサルティングを選ぶ際のポイントを7つご紹介します。
目次
ポイント1:実績と経験
DXコンサルティングには様々なアプローチがあります。多くの成功事例を有する会社は、その会社の手法が有効であることが実績により示されていると言えます。
コンサルティング候補の会社の実績を調べるには、DXコンサルティング会社のWEBサイトやパンフレットを確認することに加えて、営業担当者やコンサルタントとの面談時に、過去のプロジェクト実績を具体的に確認することが大切です。
その実績を踏まえれば、具体的な手法や成果、どの程度の経験を持っているかをおおよそ理解することができます。
また、同業他社や業界団体などからの評価も参考にすることができます。
競合他社からの評価は重要な指標となり、業界団体からの認定を受けている場合は、専門的な知識や経験に対する信頼性が高いと判断ができます。
さらに、口コミや評判が良いとされる会社を選ぶことも大切です。
インターネット上のクチコミサイトやSNSなどから情報を収集し、実際に利用したことがある人の意見を参考にすることができます。
ポイント2:自社ビジネスへの理解
DXコンサルティングにおいて、DXを推進するための知識と経験を持っていることは確かに重要ですが、それにも増して重要だと考えられるのが、クライアント企業のビジネスについて深い理解を持っていることです。
コンサルタントはクライアント企業の業種や業態に関する知識を持っていなければ、そもそも「何が課題で、何を改善し、どのような方向で変革すればよいのか」を提案することはできません。
また、ビジネスに関する理解だけでなく、クライアント企業が利用しているシステムや技術についても理解していることが必要です。
これにより、コンサルタントは最適なテクノロジーソリューションを提供することができます。
加えて、関連する分野の最新のテクノロジーに関する知識も非常に重要です。
コンサルタントは、最新のテクノロジートレンドや、それがビジネスに与える影響について深く理解している必要があります。
この知識は、クライアント企業にとって最適なソリューションを提供する上で必要不可欠です。
ポイント3:専門性と提供サービス
DXコンサルティング会社の専門性や提供するサービス内容を確認することは、中小企業にとって非常に重要なポイントです。
コンサルティング会社は、様々な業種や業態の企業に対応したDXソリューションを提供するために、ソリューションそのものを業種や業態に合わせてカスタマイズする必要があります。
中小企業が事業を展開している業種や業態に精通し、その企業の特徴や課題に合わせて、最適化されたサービスを提供することが求められるのです。
しかし、すべてのDXコンサルティング会社がすべての業種のビジネスに精通しているとは限りません。
そのため、そのDXコンサルティング会社がどのような分野に特化しているのかを確認することが必要です。
特に、中小企業のコンサルティングに精通しているかどうかを確認することも求められます。
多くの場合、解決すべき課題の規模感を考えても、大企業に必要なDXと中小企業に適したDXとは大きく異なります。
これを同列に考えてしまうコンサルティングに依頼したとしても、中小企業の成長につながることは望めません。
コンサルティングがどのような業種・業態、あるいは企業規模に対応できるかを考えることは、コンサルティング選びの重要なポイントなのです。
ポイント4:分析能力
DXコンサルティングにおいては、ビジネスを分析するために大量のデータを収集・分析をしなければなりません。
データの収集には、調査、アンケート、ユーザーテスト、アナリティクス、人工知能など様々な手法が使われます。
そのため、DXコンサルタントには、データを収集するための方法や、データの分析方法、ビジネス課題の洗い出し方法など、幅広い専門知識が求められます。
DXコンサルタントは、収集したデータを解析し、傾向やパターンを発見して問題点や改善すべき点を明らかにします。そのためには、データの分析技術や統計知識、プログラミングスキルが必要となります。また、競合他社の分析や市場調査なども重要な要素となります。
分析結果に基づいて、DXコンサルタントは戦略的提言を行います。そのためには、分析結果を分かりやすく、具体的に説明できる能力が必要です。また、その提言が中小企業にとって適切かどうかを判断するために、ビジネスに関する深い知識と洞察力が求められます。
ポイント5:イノベーションへの強い意志
DXコンサルティングは、常に変化するビジネス環境に対応するため、常にイノベーションに取り組み、新しいアイデアやソリューションを開発し、ビジネスの成長に貢献することが期待されます。
DXコンサルティング会社がイノベーションに取り組むには、強い意欲と柔軟性が必要です。
最新のテクノロジーの動向を追跡し、業界のトレンドや問題に敏感に反応することは、優秀なDXコンサルティングであり続けるためには必須条件なのです。
イノベーションへの興味は、従業員の教育・研修や外部の専門家からのアドバイスなど、様々な方法で維持されます。
また、イノベーションを推進し顧客のニーズに適応するためには、最適なソリューションを提供するための柔軟性も求められます。
柔軟性があることで、顧客に合わせてカスタマイズされたサービスを提供し、ニーズに応えることができるのです。
DXコンサルティング会社がイノベーションに取り組むためには、最新のテクノロジーや業界のトレンドを追跡し、柔軟性があり、顧客に合わせたカスタマイズされたサービスを提供することが重要となります。
ポイント6:コミュニケーション能力
DXコンサルティング会社が中小企業にサービスを提供するためには、経営者や担当者とのコミュニケーションを通じて、経営課題や業務プロセスの問題点を把握し、解決することが求められます。
そのため、DXコンサルティング会社が持つコミュニケーション能力は、DXコンサルティング会社を選ぶ上で重要なポイントの1つです。
コミュニケーション能力が高いDXコンサルティング会社は、顧客との対話を大切にし、顧客ニーズを正確に把握することができます。
さらに、DXコンサルティング会社が持つ専門知識や技術を、経営者や担当者にわかりやすく説明することができ、自社スタッフとのプロジェクト推進が円滑に行えることにつながります。
一方、コミュニケーション能力が低いDXコンサルティング会社は、顧客のニーズを正確に把握できず、提案する施策が顧客の解決したい課題に対して的はずれな提案を行うこともありうるのです。
ポイント7:サポート体制
DXコンサルティングを受ける中小企業にとって、DXコンサルティング会社のサポート体制がしっかりしているかどうかは、プロジェクトの成果に直接影響する要素です。
DXコンサルティング会社のサポート体制を判断するには、以下のようなポイントをチェックすることをおすすめします。
- チーム体制:DX推進を成功させるチームには、エキスパート、プロジェクトマネージャー、アナリスト、開発者など複数の人材が必要です。そうした複数のDX人材を揃えていることは、企業のサポートを行うためには重要なポイントです。
- コミュニケーション体制:DXコンサルティング会社と顧客企業がプロジェクトの進捗状況や問題点を共有することで、プロジェクトは成功へとつながります。そのため、DXコンサルティング会社が自社とどのような方法で連絡を取り合うのか、どのようなレポートが提供されるのかなどを確認しておかなければなりません。
- サポート内容:DXコンサルティング会社のサポート内容は、会社によって異なります。例えば、システムの導入やカスタマイズ、システム保守、アフターサポートなどが含まれる場合があります。DXコンサルティング会社が提供するサポート内容が、自社のニーズに合っているかどうかを確認する必要があります。
- サポート方法:DXコンサルティング会社のサポート方法には、オンサイトサポート、リモートサポート、電話サポートなどがありますので、サポート方法が自社にとって適切かどうかを確認する必要があります。
DXコンサルティング会社のサポート体制は、プロジェクトの成果に直結するため、コンサルタントを選ぶ際には非常に重要なポイントとなります。
プロジェクトを進行させたあとで後悔しないためにも、サポート体制については十分に確認し、自社のニーズに適した会社を選ぶようにしてください。
まとめ
DXコンサルティングを選ぶ上で、注目すべき7つのポイントについて解説しました。
- 実績と経験
- コンサル先ビジネスへの理解
- 専門性と提供サービス
- 分析能力
- イノベーションへの強い意志
- コミュニケーション能力
- サポート体制
DXに取り組むには高度な知識や専門技術が必要であり、自社だけで取り組むのは難しい場合も少なくありません。
特にDXが進まない一番の理由が「DX人材の不足」といわれる今、特に中小企業においては、必要なDX人材を揃え、プロジェクトを内製化で進めることは難しいミッションです。
そのためにも本記事で紹介したポイントに留意して、適切なコンサルティング企業と協業することが、中小企業のDX推進を成功させる最大のカギとなるはずです。
ぜひとも、二人三脚でDX戦略を推進してくれる最適なパートナーを選び、貴社のDXを、ひいては貴社のビジネスがより大きく飛躍することを目指してください。