【2024年のeコマース戦略】マルチチャネルとモバイルファースト

【2024年のeコマース戦略】マルチチャネルとモバイルファースト

目次

  1. 市場動向の分析
  2. AIの活用
  3. ARとVR
  4. サブスクリプションモデル
  5. サステナビリティ
  6. オムニチャネル戦略の採用
  7. オムニチャネルとは
  8. Appleのオムニチャネル体験
  9. Sephoraのデジタルとフィジカルの統合
  10. Nikeの会員制プログラム
  11. モバイルファーストアプローチ
  12. M-コマースの成長
  13. モバイル決済の普及
  14. まとめ~マーケットを読み取り究極のeコマース戦略で勝つ
新人マーケター
新人マーケター
新しく通販サイトを作りたいんですけど、リアル店舗の経験しかないので不安です。
コンサル先生
コンサル先生
リアル店舗と通販サイトは、それぞれ単独で成立していればいいわけではないんです。どちらもシームレスに繋がった「マルチチャネル」という考え方が鍵になります。

デジタル社会で、リテール(小売り)業界が商品の販売戦略を考える際、重要な鍵を握るのがeコマース(Electronic Commerce:EC/電子商取引)の活用です。

ネットショップをはじめとするネット通販、あるいはオンライン取引はますます重要性を増しており、2024年においてはさらなる展望とチャレンジが予測されます。

そこでこの記事では、これまでのeコマースを分析をしつつ、これからの動向を予測します。

さらには、eコマース戦略を成功させるために効果的なオムニチャネル戦略とモバイルファーストアプローチについても解説しますので、どうぞご参考にしてください。

市場動向の分析

市場動向の分析

eコマースは常に進化している分野です。そのため、市場の動向を正確に把握することは、企業が競争力を保ち、消費者の期待に応えていくために不可欠です。

2023年も例外ではなく、いくつかの重要なトレンドが浮上しました。

そこで、まず本章では、2023年のeコマース市場の動向を掘り下げ、消費者の購買行動に焦点を当てて、これらのトレンドがどのように販売のDXに影響を与えたのかを検討します。

参考:Forbes「The Future Of E-Commerce: Trends To Watch In 2023」

AIの活用

AIによるテキストや画像の生成技術は、2023年においても進化を続けました。AIが生成する制作物は、コンテンツマーケティングのあり方を一変させたのです。

AIは高品質なコンテンツを量産することができるため、その影響はeコマース市場の動向に及ぶことは間違いありません。むしろ、AIを活用することはもはや大前提となり、AIを活用しつつ、以下にオリジナルなコンテンツマーケティングを展開するかが鍵となるのです。

また、2024年はさらに消費者の共感を得られるマーケティング戦略にAIを活用していくことが求められます。

AIの得意とする分析能力をフル活用し、消費者の期待に応えていくことが大切なのです。世界的にはすでにAIを活用した新たなeコマース戦略が始まっています。

例えば、スペイン発のファッションブランド「Zara」は、AIを利用してリアルタイムのファッショントレンドを分析し、新しいコレクションをデザインおよび製造しています。これにより、Zaraは市場の変化に素早く対応し、消費者の期待に合わせて商品を提供することができています。

ARとVR

AR(拡張現実)とVR(仮想現実)のテクノロジーは、オンラインショッピングのビジネスモデルを大きく変革させました。

ARとVRのテクノロジーを応用することで、顧客は自宅にいながら仮想世界のなかで衣服を試着したり、現実の部屋の中にバーチャルな家具を視覚化して見たりすることが可能になっています。

これまでよりも、はるかに没入感のあるショッピング体験を自宅で得られるようになったのです。

それにより、実店舗とオンラインの境目が大きく変化しただけでなく、オンラインでしか得られない顧客体験も生まれています。今後重要となるのは、実店舗とオンラインをいかに融合するかです。

例えば、大阪府に本社を構えるメガネ・コンタクトレンズ・補聴器などを取り扱う小売専門チェーン「ビジョンメガネ」では、自社のホームページ上でメガネの試着体験を提供しながら、実店舗への来店導線を高めることで、WEBと店舗の相乗効果で「顧客体験価値」を高めるサービスを提供しています。

参考:DXportal®「【業界インタビュー】ピンチからの再起とヒトを活かすDX|㈱ビジョンメガネ」

サブスクリプションモデル

近年のeコマースでは、これまでのような単体販売のビジネスモデルから、「定期購入、継続購入」を主としたサブスクリプションモデルの提供が主流になってきています。その傾向は2023年も顕著であり、2024年も引き続き続いていくと予想されます。

ITテクノロジーが発達した現代において、消費者はより便利で、付加価値が高く、パーソナライズされた製品やサービスを求めるようになっており、これに対応できるビジネスモデルとしてサブスクリプションモデルは益々注目を集めています。

例えば、eコマースを介したミールキットの配達や美容製品の継続購入、あるいはパーソナライズされた衣料品やお酒などの嗜好品の定期購入などが人気を得ています。

生活様式が多様化し、かつ忙しい現在の消費者にとってサブスクリプションは、もってこいの購買行動となっているのです。

サステナビリティ

SDGsをはじめ、環境や社会問題に対する活動が世界的に広がる中、一般消費者の間でもサステナブル(持続可能)に対する意識が高まっています。

自分が製品を購入する際も、環境や社会に対してよりよいものを選ぶという傾向は、さらに高まっています。eコマースの提供企業にとっても、持続可能な製品やサービスを提供する重要性が高まっているのです。

持続可能かつ倫理的な原材料の調達、製造時のCO2排出量削減の取り組み、包装材のリサイクル問題などは、企業の社会的責任(CSR)を語る上でも今後より重要なファクターとなります。

オムニチャネル戦略の採用

オムニチャネル戦略の採用

オムニチャネル戦略は、リテール業界が競争力を保つために不可欠な戦略です。

現代の消費者は、オンラインとオフラインの販売チャネルがシームレスに繋がっていることを求めています。

  • オンラインで情報収集して気に入った商品を手軽に買える
  • オンラインで見て気になった商品を実店舗で手に取ってみる
  • チャットボットなどで24時間いつでもスタッフに直接問い合わせができる

など、商品を選ぶ段階から、アフターサービスに至るまでその時の自分の希望や生活状況に応じて、気軽にオンラインでもオフラインでも気軽に利用できる体験を期待しているのです。これを解決するための施策が、オムニチャネル戦略です。

この章では、オムニチャネル戦略の基本概念を解説し、成功したオムニチャネル戦略の実例を通じて、この戦略が顧客体験をどのように向上させるのかを検討します。

参考:DXportal®「【DX推進で生き残れ②】小売店のDXはOMOに注目すべし【前編】」

オムニチャネルとは

オムニチャネル(Omnichannel)とは、アパレルなどをはじめとするリテール産業を中心に広まっている販売形態の1つです。

実店舗と併せて、SNSやホームページ、ECサイト、アプリなどのオンラインのチャネル、さらにはコールセンターや紙のカタログ・チラシをはじめとする各種広告媒体など、様々な販売チャネルを連動させ、消費者との接点を増やすと同時に、販売網をシームレスに繋ぎ、消費者がどのチャネルからでも目当ての商品を購入できる仕組みを指しています。

オムニチャネル戦略は、商品を購入・利用する際の顧客体験の向上を通じてブランドロイヤリティを構築し、結果的には売上と利益を向上させることを目指しています。

Appleのオムニチャネル体験

アメリカのコンピュータメーカー「Apple」は、オムニチャネルを利用した販売・顧客対応の先駆けとして知られています。

Appleは、消費者がホームページなどのオンラインで製品を検索し、店舗で試用する。その後、気に入った商品をオンラインで購入するという、シームレスな流れを作り出しているのです。

それだけでなく、音楽などのコンテンツをネットで配信するための「Apple ID」を利用して、店頭と販売サイト、さらにはネット配信やメンテナンス情報までをすべて一元管理しています。

これにより、Appleのオムニチャネルの中で、顧客はどのチャネルを利用しても一貫したサービスを受けることができるのです。

革新的な製品を次々と市場に投入するだけでなく、製品とサービスに対してリアルとネットを融合することにより顧客との接点を増やし、顧客満足度を高める取り組みがAppleのオムニチャネル体験なのです。

Sephoraのデジタルとフィジカルの統合

フランスの化粧品・香水専門店「Sephora(セフォラ)」は、デジタルとフィジカルを統合したオムニチャネル戦略を成功させた興味深い事例です。

同社が目指すのは、「顧客の心に響く体験」の提供、特に顧客にとってより身近なデバイスである、モバイルファースト環境でのオムニチャネル構築です。

具体的には、オンラインでのビューティー製品の検索と評価、店舗での製品の試用と購入、FacebookのMessengerボットを通じた製品レビューとコミュニティ参加を統合することで、顧客のショピング体験からできる限りの障害を取り除き、優れた購買体験を提供しています。

Nikeの会員制プログラム

国際的スポーツメーカー「Nike」では、顧客と深くつながることを目指して4つのアプリを提供しています。

中でも、オムニチャネルでの購買体験を変えたのが「Nike App(ナイキアプリ)」です。

このアプリを通して予約すれば、実店舗のスタッフからコンサルテーションを受けることができます。また、ECサイトで購入した商品を店頭の専用ロッカーで受け取ることもできるため、気軽な商品の購入と店頭でのアフターサービスの融合も可能です。

実店舗で試着した製品が気に入ったら商品についているQRコードをアプリで読み取ることで、スタッフに頼まずともその場で在庫を確認することもできます。

こうした細やかなサービスで、スタッフを探す手間や「若干の気まずさ」をなくし、スムーズな購買体験を実現しました。

Nikeは、オンラインとオフラインの購入履歴を統合し、会員に対してパーソナライズされた製品の推薦や特典を行うことで、顧客がNike製品とサービスに対してより深くエンゲージする機会を提供しているのです。

モバイルファーストアプローチ

モバイルファーストアプローチ

モバイルデバイスの普及は、消費者の購買行動に革命をもたらしました。

スマートフォンを通じていつでもどこでも購入できる便利さは、eコマースの成長をさらに加速させています。

この章では、モバイル市場の拡大とその影響を検討し、モバイルユーザーのエンゲージメントを向上させるための戦略に焦点を当てます。

M-コマースの成長

スマートフォンの利用が増加する中、モバイル向けのeコマース戦略は不可欠です。

特に、モバイルアプリとモバイル向けWEBサイトは、消費者にとって主要な購買チャネルへと成長を遂げました。

こうした流れを受け、eコマースの中でも、M(モバイル)コマースの売上が、年々増加しており、多くの企業がモバイル向けのアプリやWEBサイトの最適化を急ピッチで進めています。

M-コマースを考える上では、モバイルフレンドリーな設計が最も重要になります。そのために必要な施策は主に次の5つです。

  • レスポンスデザインの最適化
  • ページ速度の最適化
  • シンプルなナビゲーションの採用
  • モバイル用フォームの最適化
  • タップ可能な要素の大きさと配置の最適化

こうした施策を効果的に行うことこそが、2024年のM-コマースをさらに発展させる推進力となるのです。

モバイル決済の普及

eコマースでモバイルファーストなアプローチを考える上で、欠かすことのできない施策が、モバイルだけで支払いが完結するキャッシュレス決済の導入です。

特に、スマホ決済はオンライン購入、オフライン購入のどちらにおいても極めて重要なツールです。

既存のeコマースサイトを利用する場合は、そこに搭載された決済システムを利用することになるため、スマホ決済に対応しているかはまず最初に確認すべき項目です。

また、自社でサイトを開発・運営する場合は、オンラインとオフラインの両方で利用できるモバイル決済に対応したシステムを構築することが、今後のeコマース市場で生き残っていく鍵となります。

まとめ~マーケットを読み取り究極のeコマース戦略で勝つ

2023年のeコマース市場の動向を整理し、2024年のeコマースの成否を占う要素として、オムニチャネル戦略とモバイルファーストアプローチについて解説しました。

消費者の行動がますます多様化する現代においては、eコマース市場も急激な変化を遂げています。消費者の需要を正確に読み解くことが、厳しい競争を勝ち抜いていく力となるはずです。

株式会社MUでは、WEBサイト制作やアプリ開発を通じて、独自のeコマース戦略をサポートしています。

特に、小規模事業者や中小企業のリテール産業のデジタル活用に関しては、豊富な実績を持っておりますので、まずは一度お気軽にお問い合わせください

筆者プロフィール

MU編集部

MU編集部

株式会社MU / 編集部
「お客様と共に前進するデジタルパートナー」をキーメッセージに掲げ日々、DX推進企業としてデジタルトランスフォーメーションを推進。
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