ホームページ?WEBアプリケーション?わかりそうで分からない用語解説

ホームページ?WEBアプリケーション?わかりそうで分からない用語解説

目次

  1. 全体像
  2. WEBサイト
  3. ホームページ
  4. コーポレートサイト
  5. 採用サイト
  6. WEBシステム
  7. 業務システム
  8. WEBアプリケーション
  9. WEBサイトとWEBシステムの境界線

ホームページやWEBサイト、あるいはWEBシステムや業務システム。

WEBには実に様々な呼び名が用語として存在します。

一般のエンドユーザーは、これらの違いを理解していないことがほとんどでしょうが、エンジニアの立場から見ると、それらはまったく別のものとして理解していなければなりません。

「WEB施策が上手くいかない」と一口に言っても、どの点に課題があるのかによって改善のアプローチは全く異なります。

そこでこの記事では、WEBベースで考えた場合のホームページ、WEBサイト、業務システムなどそれぞれの概念を紹介し、それらの違いについて整理した上で、改めてWEBベースでの境界線を理解する一助として、WEB上の用語例を解説します。

貴社が抱える課題を解決するためには、何を選び何を作れば最適解が得られるのかを考えるためにも、ぜひご一読ください。

全体像

WEBサイト

「WEBサイト」と言った場合、WEB上に置かれた全てのWEBページのうち、1つのドメインでくくられた集合体をまとめて「WEBサイト」と呼びます。

つまり、WEBサイトと言った場合は企業のホームページやブログ、通信販売用のサイト(ECサイト)などをすべて含んでいるのです。

ホームページ

一般の方々には最も馴染みがあると思われる「ホームページ」ですが、実はWEB制作やエンジニア界隈ではあまりこの言葉は使いません。

というのも、本来IT業界で言うところのホームページとは、Google ChromeやSafariなどのWEBブラウザを立ち上げた際に、最初に表示されるページを指す用語です。

それが転じて、企業のブランドサイトなどのトップページをそのサイトの「ホームのページ」ということで、ホームページと呼ぶようになり、その範囲がさらに拡大し、今ではサイト全体をホームページと呼ぶようになったのです。

つまり、この用語はどこまで厳密に使うか否かで、この言葉に含まれるWEBページの範囲が大きく異なってしまうのです。

ここでは、ホームページに分類されるページの中で、企業が利用することが多い2つの「WEBサイト」の種類をご紹介します。

コーポレートサイト

ホームページの1つには分類されますが、特に企業が運営する自社の業務内容などを紹介するページ(WEBサイト)は、多くの場合「コーポレートサイト」と呼ばれます。

コーポレートサイトの定義が厳密に決められているわけではありませんが、会社概要、代表者挨拶、役員編成、本社等所在地などがサイトに記載されています。

また、上場企業になると会社サイトとは別にIR向けに建て付けとしてコーポレートサイトを仕切るような動きも見られます。

このあたりは時代の変遷と共に、会社サイトという定義から、企業全体を俯瞰するサイトというようなイメージに変わってきているようです。

採用サイト

企業が独自に採用を目的としたサイトを展開する場合、また採用色の強いWEBサイトの場合は、ホームページとは言わず「採用サイト」と呼ぶ例も見受けられます。

採用サイトの主な特徴としては、コンバージョン(CV)が採用に関するゴールであることです。

採用のために登録を促す、採用のためにフォームに入力をする、採用のためにリードを獲得する、採用のためにSNSに登録してもらう、などが考えられます。

特に近年は、企業イメージの向上も目的としており、働きやすさや社内の風景、社風などを紹介するページも多く見られます。

WEBシステム

WEBシステムとは、インターネットに接続しWEBブラウザを利用したり、閲覧したりするアプリケーションやサービスなどのシステム全体を指す言葉です。

一般的にシステムへのアクセスは、PCに搭載されたブラウザに限らず、iOSやAndroidといったOSやブラウザを搭載したスマートフォンなど、デバイスを問わず行えます。

  • SaaS型業務システム
  • ポータルサイト
  • インターネットバンキング
  • SNS
  • ECサイトのスマートフォンアプリ

これらインターネットを通じて利用できるサービスは、すべてWEBシステムと呼ぶことができます。

業務システム

業務システムとは、特定の業務遂行に特化していて、人が行う業務を代わりに行ったり、それまでは複雑な工程が必要だった業務を効率化したりするシステムを総称した用語です。

単に業務システムと言った場合、インターネットを通じてどんなデバイス、どんな場所からでもアクセスできるWEBシステムと違い、社内インフラなどでオンプレミス化されたシステムも含んでいます。

いわば、効率化のために特定の業務に特化して遂行されるシステムの総称が「業務システム」であり、その中には「WEBシステム」も含まれるのです。

WEBアプリケーション

WEBアプリケーションとは、WEBの仕組みを利用したアプリケーションを示す用語です。

アプリケーションとは、PCにインストールしなくても利用可能で且つ目的に応じて作成されたプログラムを指しています。

この説明だけだとWEBシステムとの違いがあいまいですが、WEBアプリケーションはWEBサーバに構築される特定のプログラムそのもののことを指しており、システム全体のことは指していません。

例えば、PC上でアプリケーションを正常に動かすためにはAPI(Application Programming Interface/アプリケーションをプログラミングするためのインターフェース)などで開発を行う場合もありますが、こうしたAPIなどはWEBシステムです。

つまり、WEBアプリケーションとは、WEBシステムより狭義の言葉として利用されています。

WEBサイトとWEBシステムの境界線

WEBサイトとは、基本的にサーバサイド(サイト提供者側)からクライアントサイド(ブラウザなどでの利用者側)へと、情報が一方的に届けられる仕組みでできあがっています。

仮にクライアントサイドが「次のページをみる」というアクションを起こしたとしても、それは選択肢の1つを選んだだけであって、基本的に一方向の情報伝達であるという仕組みは変わりません

これに対して、インタラクティブ(双方向)なサービスを受け取ることができるWEBサイトも存在します。

先に紹介したネットバンキングやSNS、あるいはSaaS型業務システムなどは、クライアントサイドからのアクションがあってはじめて起動するWEBサイトであり、一方的な情報伝達ではなく、最初の設計段階からインタラクティブな導線が設計されているのです。

クライアントサイドからのリクエストに対し、レスポンス送信されることでシステムは完結するのです。

そこには、当然利用したクライアントサイドの情報を取得することができるという意味も含まれています。

つまり、WEBサイトとWEBシステムの境界線というものは、まさにこの「インタラクティブ(双方向性)」であり、開発を行う際にはUI(ユーザーインターフェイス:ユーザーとインターフェイスの接点)やUX(ユーザーエクスペリエンス:ユーザー体験)を加味した設計思想が重要視されます。

WEBサイトは基本的に「情報の置き場」であり、その場合は情報の分かりやすさや情報量といったコンテンツの質は重視されても、そもそもインタラクティブ性は加味されていません。

ただし、今回記載したサイトの種類はあくまでも一例で、それ以外にも多くの用途でWEBを活用する例が見られますので、あくまでも参考としていただければと思います。

WEB上に何らかの情報やサービスをアップしたいと考えた場合、その目的によってWEBページが適しているのか、それともWEBシステムが適しているのかによって、そもそもの開発思想そのものが変わってしまうのです。

外部業者に頼む場合でも、その業者が「WEBサイト制作」に長けているのか、「WEBシステム開発」まで担当できるのかによって、できあがりの製品が大きく変わってしまうのは当然です。

自社の課題を解決する施策を考えた場合、そうした目的に沿った業者選びは、最終的なプロジェクトの成否も左右する重要な選択肢となります。

貴社におかれましては、ビジネスプランに組み込むWEBページの設計に後悔が残らないよう、IT事業者選びは信頼のおける企業をお選びください。

筆者プロフィール

MU編集部

MU編集部

株式会社MU / 編集部
「お客様と共に前進するデジタルパートナー」をキーメッセージに掲げ日々、DX推進企業としてデジタルトランスフォーメーションを推進。
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